交通量可視化システム

システムの特長とAI技術について

交通量の可視化を目的とした物体検出手法比較(オプティカルフロー/深層学習)

交通量の可視化をする場合、動画内の車や人を検出する必要がありますが、ケースによりアプローチが変わるため検出方法を検討する必要があります。 上の動画では交通量の可視化を目的にしたアプローチ例として2種類の物体検出手法(オプティカルフローと深層学習)を比較しました。

※今回は深層学習による物体認識の一例として「Yolo」を利用しています。

オプティカルフローを利用した物体検出では、フレーム間の輝度変化から移動量の差分を求めることでリアルタイムに物体を検出します。 そのため物体が移動さえすれば、どんな対象でも検出できることがメリットです。また、物体の移動方向がわかるため、移動方向の違いによる物体の判別も可能です。 しかし、群になって移動している物体を個別に判断することが苦手な傾向があります。また、振動や移動に弱く定点で撮影する必要があります。

一方、深層学習を利用すると、オプティカルフローで個別に判断ができなかった車が個別に判断できる場合があります。これは移動している物体を単純に検出するオプティカルフローとは違い、AIが学習した情報を元に車を判別しているためです。 また深層学習では定点での撮影である必要がなく、止まっている物体の検出も可能です。ただし、学習させる内容によって精度が大きく左右される点や、望ましい結果が得られなかった場合の学習コストなどが懸念点としてあげられます。

このようにケースによってアプローチが変わるため使い分ける必要があります。まずはご相談ください。

オプティカルフローとは?

動いている物体の解析手法の一つであり、フレーム間の輝度変化から移動量の差分を求めることでリアルタイムに動いている物体を検出できます。

メリット

  • 物体が移動さえすれば、どんな対象でも検出できる
  • 移動方向の違いによる物体の判別ができる
  • AI(深層学習/ディープラーニング)ではないため学習データの用意をする必要がない

デメリット

  • 移動している物体しか検出できない
  • 群になって移動している物体を個別で検出することが苦手
  • カメラの振動や移動に弱く、定点で撮影する必要がある

深層学習(Yolo)とは?

機械学習の一種であり、人間の神経細胞の仕組みを再現したニューラルネットワークを用いた機械学習の手法の1つです。本デモ動画では深層学習による物体認識の一例として、リアルタイムでの物体検出を行う際に使われるスタンダードなAIモデルである「Yolo」を利用しています。

メリット

  • 車自体を認識するため、個別での検出が強い
  • 止まっている物体でも検出できる
  • 定点での撮影でなくても検出できる
  • 物体を個別で検出することが比較的得意

デメリット

  • 学習データに遠くに写っている車のデータがなければ検出が難しい
  • 学習データに存在していない車(例:救急車やダンプカーなど)は検出が難しい
  • 望ましい結果が得られなかった際の追加の学習コストが高い

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