行動解析システムVP-Motion
- AIで高度な
作業解析 - 自由度の高い
学習機能付き - 最大8台の
同時カメラ接続
骨格情報から行動パターンをAIがリアルタイムに解析
作業改善、事故防止、行動データ蓄積で現場課題の発見に
行動解析システム「VP-Motion」とは?
「VP-Motion」とは、検出したい行動に名前(ラベル)をつけて、あらかじめAIに学習させることで、骨格情報から対象の人物がどんな行動をしているかをリアルタイムで判別できる行動解析システムです。検出したい行動をお客様側で自由に設定できるため、さまざまなシーンで活用できます。
独自の姿勢推定AIエンジンを使い
高精度な学習済モデルの生成、推論の高速化を実現
AIによる行動解析システムは、解析したい行動が映っている多数の動画から教師データを作成し、AIに学習させる必要があります。そこで生成された学習済モデルを基に行動を解析します。しかし、従来の行動解析システムでは多くの企業が、さまざまな理由により導入が困難というのが現状です。
従来のシステムにおける主な問題点
- 学習済モデルを根本から作成する必要がある
- アノテーション(教師データ作成作業)に時間や人員などのコストがかかる
- 生成されるデータの流用性や汎用性が低い
- 生成された学習済モデルのデータ量(パラメータ数)が大きい
- エンジニアや技術者でも取り扱いが難しい
通常、教師データの作成には少なくとも数十万以上もの膨大な動画データとアノテーションが必要です。当社の「VP-Motion」では、既に大規模な学習済モデルが組み込んであります。その上で追加学習を行うため、少量のデータ追加で、精度の高い解析と大幅な学習時間の短縮を実現しています。
さらに、「VP-Motion」は当社が独自開発した姿勢推定AIエンジン「VisionPose®」で取得できる骨格情報を使用しています。動画データを骨格データに変換し学習や解析に利用することで、直接動画から学習するよりも、データの軽量化と推論時間の高速化を実現しています。
VP-Motionの特長
学習した時のカメラアングルと異なる視点のカメラアングルであっても検出が可能
動画ベースでの高速学習が可能
解析速度が速い(リアルタイムで解析可能)
動画ベースの教師データ作成ツール※1と学習システム※2が付属
最大8台のカメラを同時に監視可能※3
複数人で教師データの作成が可能
- ※1 動画内の特定の行動をラベルで定義します(1アクションにつき数分程度で設定可能)
- ※2 学習済モデルの作成は最短数秒で完了
- ※3 利用するスペックにより変動します
検出したい行動に合わせて教師データを自作可能
環境やニーズに即したシステムの導入が可能です
VP-Motionは用途制限がありません。学習させたい特定行動やモニタリングしたい映像は、環境や場所によって様々なニーズが存在します。ここではよく利用されるシーンの一例をご紹介します。
定形作業を学習 → 工場での作業改善
急病で倒れる人物を学習 → 急病人の検知
万引き行動を学習 → 店内の万引き検知
不審者の動きを学習 → 防犯・セキュリティ
電話しながら運転の学習 → ながら運転の事故防止
転倒シーンを学習 → 転倒検知
VP-Motion導入での費用対効果
費用対効果の例として、作業者100人の作業が録画された動画データから作業内容の分類を行う際に、手作業の場合とVP-Motionを活用した場合の、作業時間やコストを比較すると以下のような削減効果が見込めます。
作業工数の削減

作業時間約90%削減
作業コストの削減

作業コスト約86%削減
行動解析の流れ
VP-Motionはシンプルな操作での学習済モデルの生成や、映像のモニタリングを行うためのアプリケーションが付属しています。複雑なコマンドラインなどは必要ありません。複数人での教師データ作成や、監視のみや学習のみなどの作業分担が可能なシステムとなっており、幅広い運用が可能です。
VP-Motionのアプリケーション構成
アプリケーションの使い方
Step.1「VP-Motion Annotator」で教師データを作成

本ツールは、Step2で行う学習システムの「VP-Motion Trainer」が推論したい動作を正しく学習させるため、名前(ラベル)と行動が紐づいた教師データを作成・出力するためのツールです。これは全体の流れの中で最初に行う作業となり、学習済モデル作成後も精度が不十分な場合は都度行います。
大まかな手順として、見本となる動画から「検知したい動作」の開始と終了時間を指定し、矩形で人を囲うように設定したエリアに名前(ラベル)を付け、行動とラベルを紐づけします。最後に学習システムに対応したフォーマットに出力して完了となります。
Step.2「VP-Motion Trainer」で学習済モデルを作成

Step1で作成した教師データから、学習済モデルを作成します。作成した学習済モデルはStep3の監視システム「VP-Motion Monitor」で使用します。複数人で作成した教師データを集約し、1つの学習済モデルとして出力するといった運用も可能です。
学習速度は読み込んだ動画の解像度やフレーム数、および動作PCのスペックにもよりますが、1動画あたり数十秒~数分で学習が可能です。
Step.3監視システム「VP-Motion Monitor」で最大8画面のモニタリング

Step2で作成した学習済モデルを使って「検知したい行動」を検出できる監視システムです。リアルタイム映像と動画を使用できます。行動検出ログ付きの監視カメラの録画ソフトとしてお使いいただけます。
また、特定動作の検出をトリガーとしてアラートするなどの独自の機能を、お客様自身で開発できます。シンプルなソケット通信に対応しており、数行のプログラムで受信できるため、必要な部分だけを実装することで容易にカスタマイズできます。
基本システムで以下を実行できます。
・行動解析ログを出力
・最大8台のカメラ映像監視と録画
・指定アドレスや指定ポートへのソケット通信(TCP/UDP)
初めてでも安心な学習サポートオプション
VP-Motionご購入後は、お客様ご自身で一気通貫して全ての作業や運用を行うことが可能です。不安な点がある場合は以下のような業務を請け負うオプションをご用意しています。お気軽にご相談ください。
・教師データから、適切な評価用データの選別
・教師データを提供いただき、学習と評価を行った学習済モデルのチューニング(※)
・上記作業の試行錯誤を行った作業履歴の報告書の作成
・IPパケットの集計プログラムの作成とユーザー様の目的に応じたグラフなどの行動分類の解析結果、出力機能の開発
※教師データが不足する場合は、どのようなデータが最適かアドバイスも行います。
価格 / パッケージ内容
製品名 | VP-Motion | |
---|---|---|
対応OS | Windows 10 | |
推奨マシンスペック | 推奨機種/カメラ/CPU VisionPoseに準拠 動作GPU 推奨動作環境:NVIDIA GeForce GTX 1080Ti もしくは同等性能以上 必要動作環境:NVIDIA系GPUでメモリ6GB以上 ※RTX30シリーズはCUDA11のみ動作が可能 | |
接続カメラ数 | 最大8台 ※利用するPCのスペックにより変動します。 | |
基本パッケージ | 価格 | 798,000円(税抜) |
内容 | ・教師データ作成ツール「VP-Motion Annotator」 ・学習システム「VP-Motion Trainer」 ・監視システム「VP-Motion Monitor」 ・学習システム用プロダクトキー/PC1台分 ・監視システム用プロダクトキー/PC1台分 | |
納品形態 | 本製品が入ったDVDを郵送します。 プロダクトキーは別途発行いたします。 ・学習システムインストーラー ・監視システムインストーラー ・ドキュメント一式 ・その他付属ファイル |
オプション内容
追加ライセンス | 価格 | 98,000円(税抜) |
---|---|---|
内容 | 監視システム用プロダクトキー/PC1台分 | |
納品形態 | 監視システム用プロダクトキー通知書(PDF) | |
年間サポート契約 | 価格 | 240,000円(税抜)/年 |
内容 | ・初回オリエンテーション(使い方等のご説明) ・営業時間内でのメール対応(翌営業日回答) ・契約期間は、ご契約いただいた日から1年 ※サポート契約がない場合はベストエフォート対応 | |
納品形態 | 「年間サポート契約書」を郵送します。 |
過去の開発動画
VP-Motionは着手から約2年をかけて研究開発を行い、その成果を随時公開してきました。発売にいたるまでの動画をご紹介します。
骨格検出システムを時系列データに対応し、特定動作を検出するデモ
2019.07.04公開
行動検出のテストでラジオ体操の各動作判別デモ
2020.04.21公開
時系列解析デモ
2020.05.20公開
ニュース & トピックス
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- 2022.06.217月27日(水) アプライド様主催のWEBセミナーに取締役の木村が登壇します
- 2022.06.01福岡の”いま”を伝える地域経済情報誌「ふくおか経済」2022年6月号のメタバース特集に 弊社のAI+XRによるメタバース市場への事業展開について掲載されました
- 2022.05.25マイナビニュースをはじめ、複数メディアに行動解析システム「VP-Motion」に関する記事をご掲載いただきました。
- 2022.05.12製造・生産現場での業務改善に!AIで高度な作業解析が可能なシステム「VP-Motion」を2022年5月12日より販売開始